投稿日:2008-05-01 Thu

【タマリンドの木の上にとまるクジャク。Morachi Chincholi村で】
プネから65キロ離れたところに、Morachi Chincholiという村があります。現地の言葉で「クジャクとタマリンドの木の森」という意味なのですが、この村にはその名の通り、多くのクジャクが住んでいます。
インドの国鳥であるクジャクが、この村には2000羽いるといわれていますが、今年はひどい干ばつに見舞われ、水不足が続いているため、クジャクが村を徐々に去っていき、村人は悲しんでいるそうです。
この村ではクジャクは保護されているだけでなく、人々に慕われ、敬われています。大切にされているおかげで過去10年間でクジャクの数は増えてきたそうです。10年前、600羽だったのが今では数が3倍になったのです。
地元の農業学校の教師S H Phalkeさんは、「村人たちはクジャクと子供のように接している」といいます。そして種まきの時期になると、クジャクのために、種を余分に畑に植えるそうです。そのためか、今までこの村では雨が少なく水が不足しても、クジャクの数が減ることはありませんでした。
だれもクジャクを傷つけたりはしません。30年ほど前、ある隣村から来た子供がクジャクに向かって石を投げて殺してしまいました。すると村の人々は大変に怒って、その子供の家族に足して裁判を起こしたそうです。結局子供の家族が深く謝罪したことで、ことなきを得ましたが、この村の人々がクジャクをどれほど敬っているかを表すエピソードです。
この村のソーシャルワーカーのPrakash Dhumalさんは政府の対策が不十分だと主張します。
「クジャクたちはここに50年住んでいます。しかし深刻な水不足で、この村を去りつつあります。政府はまったく関心を示しません。私たちは環境を守らなければなりません。どうしてわかってくれないのでしょうか。確実に水を供給して、環境を保護する必要があります。国の鳥なのだから、みんなが救わなければなりません」
しかし、Times of India紙によれば、政府がまったく対策をとっていないわけではないようです。
マハラシュトラ州の観光局は去年、このMorachi Chincholi村に「観光村」としての資格を与え、観光客向けのバンガローも作りました。村周辺の学校からは多くの子供たちが訪れ、外国からの観光客もいるといいます。
しかし、観光客が増える反面、問題も起きていると、Phalkeさんは話します。
「観光客は日中ずっとクジャクを探しますが、多くの場合見つけられずがっかりします。これはクジャクが早朝と夜しか生息地から出てこないからです。しかしどうしても見たいという思いから、生息地に立ち入ってしまうのです。そのために最近クジャクが村を出て行くケースが見られます」
このように、クジャクが町を去る理由には、水不足に加え、観光客の増加も関係しているようです。
幸いなことに、最近あるNGOが募金を集めて、村の近くにクジャクの保護区域を作るという計画ができたそうです。この計画がうまくいけば、クジャクたちはこの村に生き続けることができるでしょう。
●Peacock abandoning habitat near Pune [Yahoo India News]
http://in.news.yahoo.com/ani/20080421/r_t_ani_nl_nri/tnl-peacock-abandoning-habitat-near-pune-d03182a.html
●Where peacocks enjoy pride of perch [Times of India]
http://timesofindia.indiatimes.com/Special_Report/Where_peacocks_enjoy_pride_of_perch/articleshow/2788470.cms
●Morachi Chincholi村のクジャクの写真 [Flickr]
http://www.flickr.com/photos/ruhiclicks/2201456972/

