投稿日:2007-09-25 Tue
飛行機に乗ること8時間。首都のニューデリーに到着。一般のパスポートと違う緑色のオフィシャル・パスポート(公用旅券)を持っているので、そこ専用の入国カウンターを通って誰よりも先に抜けられるはずだった。しかし、普通の旅客も普通に専用のカウンターを使っていて、結局は普通の旅客といっしょに長い列に並ぶはめになった。現地の調整員に方に空港まで迎えに来てもらっていて、車でホテルまで。ホテルにはJICA事務所のインターンスタッフの人たちが3名いて、同じところに泊まるはずだった。しかし、同じ本館ではなく、だいぶ離れた別館に移されることになった。理由は不明だが。ホテルの別館?とは思えない普通の5階建てくらいのアパートみたいなところに入っていって、1,2階は本当に普通の民家。3階に上がるとようやくフロントらしきところに出る。部屋はとてもきれいだったので、一応安心。
小さなホテルだったが、ホテルマンはきちんとしていた。応対やサービスの姿勢など、とてもプロフェッショナル精神を感じた。言葉遣いは大変丁寧だし、お客様のニーズに応えよう、またそのニーズを先を読もうとする姿勢がいたるところに感じられた。今回急に部屋が変更になったことについて、調整員の方はホテル側が自分たちのミスを隠そうとしている、と言っていたが、それでも、メンツを保とうという下心があったにせよ、少なくとも表面上の対応は日本にも決して劣らない紳士的なものだった。中国では感じられなかった感覚。イギリスの紳士的な文化が入っているようにも感じられた。
さて、今回部屋が急に部屋が変更になって、その変更先が普通のアパートのようなところだった──ということには、今インドが抱える問題を反映しているように思われる。空港からホテルに向かう車の中での調整員との会話の中で、今インドが不動産バブルになっているという話を聞いた。経済が伸びて、海外からのビジネスマンがたくさん来るようになって、部屋が足りなくなったために、地価やホテル代が急騰しているというのだ。「急騰」というより「暴騰」で、たとえばJICAオフィスでは、今年契約が切れるが、次の更新では今の家賃の3倍も請求されているというのだ。途上国にしてはホテルの宿泊料は世界的に見ても破格の値段で、ある情報によれば世界で一番ホテルの平均宿泊料が高いのは、インドのバンガロールだということだ。
部屋が足りないから、値段がつりあがる。値段がつりあがって儲かるから、とにかく部屋を増やそう……、そんな背景から、今回自分が泊まったホテルの別館がこんな変なアパートの中に無理矢理作られたのではないか、というのが推測である。
いきなりインドの洗礼を浴びてしまったが、悪いことばかりではない。他の途上国の都市圏同様、交通渋滞と大気汚染、交通ルールの悪さは問題だが、ひとつ関心したのは、バスやタクシーがガスを使うようになってきているということ。車両にはCNGと書かれていて、何の略かは忘れてしまったが、ガスを使って大気汚染を減らそうということだろう。
最後にもう一つだけうれしいことを。初日は雨が降っていたこともあってとても涼しかった。それでも東京よりはずっと暑かったのだけれど。とにかくこれからインドは乾季に入り、雨も少なく、涼しくなり、インドでのベストシーズンらしい。「一番いい時期に赴任したね」と調整員が言ってくれた。
これから一ヶ月、ここでヒンディー語の勉強を中心として現地訓練が始まる。


