投稿日:2008-03-31 Mon

(BLUE ALERT (青の警告)」と記された高さ2メートルの砂の彫刻。地球温暖化の関心を喚起するために作られた。オリッサ州プリ)
地球温暖化は世界全体の問題。インドも例外もではありません。最近の研究によると、温暖化が続くと、今後100年の間に最悪のケースで、海面が5メートル上昇し、その結果、インドでは日本の人口と同じ数の人々が、移住せざるを得なくなるそうです。
インドの沿海都市であるチェンナイ、ムンバイ、コルカタの人々は、内陸のデリーやバンガロール、ハイデラバード、アーメダバード、そしてプネなどへ移り、予想されるその数、1億2500万人。この数は1947年に、インドとパキスタンが分裂したときに、土地を追われた人の数の10倍にもなります。
この研究をしているのは、IIT(インド工科大学)マドラス校で環境と経済発展を教えているSudhir Chella Rajanさん。国際環境NGOグリーンピースのために『南アジアにおける環境移民:予測と解決』という論文も書きました。
Rajanさんは、プネをはじめとする内陸の都市は、温暖化で沿岸から移住している人口の増加によって、深刻な社会問題に直面するだろうと警告しています。
「差し迫る悲劇を食い止めるには、まず自動車の代わりに自転車を使い、公共の交通を向上させなければなりません」
Rajanさんの分析によれば、まず移住しようとするのは富裕層と中流階級そして商業関係の人々。これにより、沿岸地域の経済は衰える一方、移住先の内陸都市には、莫大な社会的・経済的な圧力がかかるということです。
「私は不必要に人の心配を煽っているわけではありません。社会科学者として私の目的は、5メートルの海面上昇という最悪のシナリオに基づいたデータを提供することです」
Rajanさんは、インド政府は環境問題に対して、新しい制度の枠組みを作る必要があると訴えます。
「石炭や石油の使用を削減することはもちろん、政府はその場限りの政策ではなく、長期的に見て環境に優しい政策をとるために、強いリーダーシップを発揮しなければなりません」
●Warming will trigger huge exodus [Times of India]
http://timesofindia.indiatimes.com/Warming_to_cause_exodus/articleshow/2902901.cms
●Sand artist highlights global warming threat in Puri, Orissa
http://timesofindia.indiatimes.com/articleshowpics/2905080.cms
投稿日:2008-03-28 Fri

インドについての日本語ポータルサイト「インドチャネル」で私のコラムが掲載されました。
●インドで日本語を勉強する人が一番多い町(前編)
http://news.indochannel.jp/column/clm0000067.html
ぜひご覧ください。
投稿日:2008-03-27 Thu
インドでは経済の発展とともに、娯楽産業も発展してきています。特に、アニメーションやゲーム業界では、有能な技術者が必要になっています。そこで政府は25日、この分野の人材を育成するために研修所を、インド各地に設立すると発表しました。情報放送省のAsha Swarup大臣は「その起点として、プネにアニメーション専門の学校を3年以内に設立する予定だ」と述べました。
情報放送省は現在、労働省と協力して、同様にアニメーションやゲームに特化したトレーニング・センターを全国に10か所作ろうという話し合いをしているところです。
同省はまた人的資源省とも話し合いを進めており、国内の大学でこの分野の科目を導入させたいとのことです。
●Govt plans to set up animation institute in Pune [The Financial Express]
http://www.financialexpress.com/news/Govt-plans-to-set-up-animation-institute-in-Pune/288448/
投稿日:2008-03-26 Wed
以前このブログで世界で4番目に早いスーパーコンピュータ(EKA)がインドのプネにあると紹介しました。●プネのスパコンは世界4番目![2007-11-14]
http://pune.blog115.fc2.com/?q=%A5%B9%A5%D1%A5%B3%A5%F3
米Yahoo社は24日、このEKAを有するタタ・グループのComputational Research Laboratories(CRL)と提携すると発表しました。これは「クラウド・コンピューティング」の研究を支援するため。
クラウド・コンピューティングとは、今まで手元のパソコンにアプリケーションをインストールしたり、データを保存したりしていたところを、すべてインターネット(サーバ)上で行おうというもの。直訳すれば「雲のコンピュータ」。ネットを雲に例えているわけです。だから、ネットにつながる端末さえあれば、ソフトの利用もデータの保存も何でもできるという考え方。
しかしその実用化には、大量のコンピュータとデータを高速に処理できるサーバとソフトウェアが必要です。そこでYahooはさきごろ、そのためのソフトウェア「Apache Hadoop」を開発しました。今後その最新版の技術をEKAに搭載し、インドの学術機関に提供して、研究・開発を支援する予定です。
EKAは1万4400個のプロセッサを搭載し、メモリ容量は28テラバイト。スーパーコンピュータの性能ランキング「Top500」で4位にランクインしています。世界トップ10のスーパーコンピュータのうち、民間企業出資で商用にも利用できるものはEKAだけだということです。
●米ヤフー、クラウドコンピューティングの研究支援でインドの研究機関と提携 [CNET Japan]
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20370041,00.htm
●Yahoo!、クラウドコンピューティング研究でインドのラボと提携 [IT Media News]
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/25/news013.html
●Yahoo inks cloud computing research pact with Tata unit [ZD Net]
http://blogs.zdnet.com/BTL/?p=8287
●India: Yahoo Strikes Research Pact [New York Times]
http://www.nytimes.com/2008/03/25/business/worldbusiness/25fobriefs-004.html?_r=1&ref=worldbusiness&oref=slogin
投稿日:2008-03-25 Tue
もうすぐプネに住む貧しい女性たちは、73の新しいトイレを利用できるようになるでしょう。アメリカの大学生と友人たちのおかげで。アメリカのニューイングランド地方にあるブラウン大学には、South Asian Students Associationという南アジアの学生によるクラブがあります。その学生たちは先ごろ、プネの都市貧困の改善のために活動するShelter AssociatesというNGOと共同で募金活動を行い、その結果12万ドルの資金を集めました。
2月23日に行われた募金活動の大会では、250人のゲストが参加しました。この金額は今後も増え、最終的には合計20万ドルにもなると言われ、プネの特に女性たちのためにトイレが設置されるということです。
実はこの募金活動は、コネチカット大学の助教授Sunil Bhatiaさんが同クラブに呼びかけたことが始まりでした。Bhatiaさんはプネ出身で2006年からShelter Associatesの活動に参加してきました。昨年コネチカットで同様のイベントを成功させ、次は他の地域に活動を広げてみたいという思いからでした。
Bhatiaさんの説明によれば、プネのスラムの住む多くの女性は、プライバシーがなく恥ずかしいので、一日中ずっとトイレに行くのをがまんしなければならないそうです。そして夜中になると、女性たちは野原やゴミ捨て場の裏など「適当な」場所を探さなくてはなりません。
人の排出物を公共の場所の放置しておけば、汚染になり、伝染病が広がる恐れもあります。さらに、女性が1人夜中外を歩けば、危険で、性的嫌がらせやレイプに遭う危険性もあります。
「これは人の尊厳に関わる問題です。私たちが問題にしているのは、人権なんです」とBhatiaさんは訴えます。
トイレの設置にかかる費用は1つ200ドルとのことです。Bhatiaさんは今回集まった金額について「予想を超える」ものだったと語っています。
ブラウン大学のSouth Asian Student Associationにとって、このようなイベントをするのははじめてだったということです。学生グループのコーディネータのSumbul Siddiquiさんはこう話します。
「今まで学校の外のコミュニティーのために何かしたことはありませんでした。今までの主な活動といえば、講義とか文化イベントとか、盛大なパーティーをすることでしたから。今回のイベントは、学生とコミュニティーを結びつける本当にすばらしい機会だと思います」
Siddiquiさんはパキスタンで生まれ、現在20才の大学2年生。Bhatiaさんとともに活動したことで、南アジアの貧困問題の大切さに気づかされたといいます。
「私の家族はインドにいますが、これからもこの問題には取り組んで行くつもりです。でも、これまでスラムの問題について注視してきませんでした。事実を知ったとき、ショックを受けました。このような問題がインドだけでなく世界中にあるということは、本当に恥ずかしいことだと思います」
●Shelter Associates
http://www.shelter-associates.org/
●Fundraiser nets $12,000 for toilets in Pune [India New England]
http://www.indianewengland.com/ME2/dirmod.asp?sid=&nm=&type=Publishing&mod=Publications%3A%3AArticle&mid=8F3A7027421841978F18BE895F87F791&tier=4&id=078D23E7F0CC47DB9680C5C3CD88177F
投稿日:2008-03-24 Mon
インドでは経済発展の裏で都市と農村の格差が広まり、借金のための自殺する農民が後を立ちません。国連世界食糧計画(WFP)によれば、2007年、インド全体で借金と食糧価格の高騰を理由に2万5000人が自殺したということです。それに対して、最近、中央政府は小作農家の借金を帳消しにするという政策を発表しました。しかし、それは政府が運営する銀行や政府から認可を受けた貸付業者からの借金のみで、私的に運営している貸付業者からの借金は含みません。また2ヘクタール以下の小作農対象のため、それ以上の農地を持つ農民も対象になりません。そのため借金帳消しにより救われない農民はまだまだ多いとのことです。
マハーラシュトラ州では1万の認可を受けた貸付業者があり、12%から21%の利子をつけて貸しています。
一方、数え切れないほど多い違法に私的に運営されている貸付業者では、多額のローンを貸し出し、利子が100%というところもあるそうです。
プネ地区には1785の認可を受けた貸付業者がいますが、州政府は私的で運営され、悪質な業者が1150あると確認しています。
ところが、そのような違法に貸付をしているのは、地元の政治家や大規模農家にほかならない、というのが現実です。
「不法なレートで貸付を受けて、私たちは毎年毎年、利子だけを払い続けているのです」そう語るのはKaradの農家Dagdu Salunkheさん。
「ひとたび農地を抵当に入れたら、やつらはそれを食い尽くしてしまうでしょう。しかし銀行はどこもお金を貸してくれませんから、もうどうしようもないのです」
州知事のPatangrao Kadamは最近プネを訪れた際、違法な貸付業者が農家から抵当によって農地を取り上げることを禁止する法律を作る用意があると述べました。
「金と暴力が、貸付業者を残忍にしているのです。政府はまず金貸しに関わっている政治家をまず厳しく取り締まる必要があります」と、Sangliに住むMangal Kateさんは主張しています。
州政府では、これからの借金帳消しの政策によって、マハーラシュトラでは50万人が恩恵を受け、1300億ルピー分が帳消しにされると試算しています。
しかしながら、政府から認可を受けた銀行や貸付業者、または協同組合からの借金しか、帳消しの対象になりません。
「確かに50万人は借金帳消しの恩恵を得ることはできますが、その一方で同じくらいの数の農民は私的な業者から借り受けているということで、政策の恩恵から取り残されてしまうのです」と州協同組合の関係者は話しています。
●Rs 400 crore debt on farmers [Times of India]
http://timesofindia.indiatimes.com/Pune/Farmers_owe_moneylenders_Rs_400_crore/articleshow/2885820.cms
●How effective will the farmer debt waiver be? [Yahoo News]
http://in.news.yahoo.com/indiabroadcast/20080301/r_t_ibn_nl_general/tnl-60209-3a4f8c1.html
●2008: The year of global food crisis [Sunday Herald]
http://www.sundayherald.com/news/heraldnews/display.var.2104849.0.2008_the_year_of_global_food_crisis.php
投稿日:2008-03-20 Thu

プネのとあるパブのダンスフロアー。1人の女性が、秩序を乱す厄介者がいないが見張っています。彼女の名前はメーナ・マンサさん。プネではじめての女性用心棒です。
「女性たちにちょっかいを出す男性がいないかを見張ること、それが私の仕事です」と彼女は話します。
若者が多く活気のあるプネでは、学生も若い会社員も、みんなパーティーが大好きです。しかしパーティーの大騒ぎの中で治安を守るのは、がたいのいい男だけではありません。メーナさんのような女性もパブやバーなどで警備にあたっているのです。
女性の「用心棒」たちは、コミュニケーション能力が高く、より建設的な話し合いをして、争いごとを治めるのに長けているそうです。そして時には男性と同様に強硬手段をとることもあります。
「女性客のボディーチェックをしたり、ハンドバックの中身を調べたり、女性のちょっとした言い争いを鎮めたりするとき、男性ではやりにくい、ということがあります。しかし女性の用心棒なら、それが楽にできるのです」
と、バーのオーナーであるTehseen Poonawalaさんは話します。
Sharp Edge Security Servicesという警備会社のオーナーであるSameer Khanさんは、このような新しい女性の用心棒を育成しています。
「今では、ナイトクラブやバーに来る女の子も多くなりました。それなら当然女性の用心棒も必要でしょう。こうした仕事に対して今多くの申し込みが女性から来ているんですよ。」
そしてお客の方も新しい用心棒を歓迎しているようです。あるダンスクラブに来ていた男の子は、
「女性の用心棒がいれば、女の子でも安心して相談できるし、より安全だと思います」
女の子も「何か問題があったら、気軽に話しかけられるのがいいですね」と肯定的に考えているようです。
●Pune gets its first woman bouncer [NDTV.com]
http://www.ndtv.com/convergence/ndtv/story.aspx?id=NEWEN20080044378&ch=3/18/2008%208:38:00%20PM
投稿日:2008-03-03 Mon

プネのあるユニークな公園は、色とりどりの蝶たちの楽園となっています。
この公園は、Sahakarnagar地区のAranyeshwarにあり、0.5ヘクタールの土地は青々とした植物に覆われ、貴重な種の蝶を見ることもできます。
町では至るところで緑が失われ、蝶の数も減りつつあります。しかしそれこそがこの公園を作った理由だそうです。
公園には、温室や博物館、それに貴重な種の蝶たちを紹介する視聴覚ルームもあります。
プネ市の園芸課の責任者Santosh Kumar Kamleさんは、蝶そのものの研究とともに、 生態系の保護にも役立っていると話します。
「この蝶の公園のコンセプトは、市民に対して生態系の保護を訴えることです。特に子どもたちに対して。だから、幼虫からさなぎ、そして成虫へ育てる飼育館も作ったんです」
プネ市は5000万ルピーをかけて、排水溝のような土地を美しい公園に変えました。石の庭園があり、滝があり、そして豊かな緑が蝶を呼びます。ジョギングコースがこの公園まで続き、並木道となっています。
このような蝶の公園はインドでも2例目と珍しく、最初のものはバンガロールに作られたそうです。
●Butterfly conservatory breeds exotic varieties of winged beauties [Asian News International]
http://www.topnews.in/butterfly-conservatory-breeds-exotic-varieties-winged-beauties-223704
●Butterfly garden coming up in city [Time of India]
http://butterflyindianews.blogspot.com/2006/12/pune-butterfly-garden-coming-up-in.html
投稿日:2008-03-02 Sun
プネ大学はインドの国立大学の中でははじめて海外にキャンパスを開設することになりました。UAE(アラブ首長国連邦)のドバイに30のコースを設置し、この6月にも正式に承認され、授業も始まるとのことです。同キャンパスの初期予算は6億ルピーといわれています。
今までインドではムンバイの大学であるSP Jain Institute of ManagementとBITS Pilaniは海外にキャンパスを置いたことはあるものの、国立大学でははじめて。
プネ大学ではこれまでUAEの学生に対し、インドの大学に入るために必要な基本的な英語、数学、歴史などといった知識を学ぶ1年間のコースを開いてきた実績もあります。
ドバイ・キャンパスはプネ・キャンパスと同じような学習環境をそろえ、国際的なスタンダードを満たすることを目標にしています。芸術、商業、科学、経営学、防衛学など30のコースが用意されています。
プネ大学は海外への進出、提携などを視野に入れ、現在、同大学の校長は日本を訪問中とのことです。
●University of Pune to set up campus abroad [Business Standard]
http://www.business-standard.com/common/news_article.php?autono=315054&leftnm=6&subLeft=0&chkFlg=

