投稿日:2007-12-20 Thu
右肩上がりの経済成長を続けるインドですが、ここプネの工事現場で働く人たちはその恩恵を受けていないようです。National Centre for Advocacy Studies と the Bandhkam Mazdur Sabna (BMS) は共同で、プネの工事労働者に対する調査を行いました。これはプネ市の4つのエリア(Aundh, Ramnagar, Sus Road, Kothrud)の43の工事現場で200人の労働者に聞き取りをしたものです。このうち男性は136人は、女性は64人でした。
まず給料については、1998年当時では技術のない労働者には一日60ルピー(約180円)から120ルピー(360円)でした。 これが、2001年になると、60ルピーから100ルピーに、そして現在では、だいたい一日90ルピーにまで減少しています。女性では最低35ルピーということでした。
また回答した人のうち50%は遅刻したり、仕事でミスをしたりして給料が減らされたことがあると答えています。
多くの労働者はプネの外からの移民で、その92%は家族全員で移ってきています。そしてその200人のうち子どもを学校に通わせているのは48人。親自身、40%の人が経済的事情により学校を中退したと答え、60%は字の読み書きができないということです。子どもは学校に行かず、工事現場の近くに住んでいるため、子どもたちの安全面も懸念されています。
また遠くから移ってきても、15%の人は年に一度故郷の村へ帰る許可さえ得られないと答えています。
BMSによれば、1976年の平等報酬法、1948年の最低賃金法などは定められていますが、プネの工事労働者に対してはまったく無視されているとのことです。
【Time of India】
投稿日:2007-12-18 Tue
プネは「ITの町」、「教育の町」として名を馳せていますが、同時に「スラムの町」としてもその名が知れています。プネには140万人、町の40%にあたる人がスラムに住んでいます。インド政府の都市開発事業に関わるThe Town and Country Planning Organization (TCPO)は先ごろ、プネは3番目にスラム人口の多い町と発表しました。これは1番目のムンバイ(スラム人口比55%)、2番目のMeerut(メールト)(同44%)に続くものです。プネのスラム地域はすでにプネ市全体の土地面積の6%を占めているということです。
プネのスラム人口は近年急速に増加しています。1991年から176%も増えています。その要因は増え続ける移民にあるそうです。2006年だけでも、約8万8000人がプネへ移住してきたしたが、そのうち半分の4万5000人がスラムに住んでいるとのことです。
インドの中央政府も、マハーラシュトラ政府も毎年のようにスラム地域の再生のため予算を出しています。プネ市でも同様の目的で先週20億ルピーの拠出を決めたばかりです。
しかし、いくらスラムのために再生プランができて住居が提供できたとしても、すぐにまた新たな人が移ってきて、新しいスラムが作られるだろう、と考えている役人も多いそうです。
一方、スラムの人は違って考え方を持っているようです。物売りをしているNamdev Borhateさんはこう話します。
「スラムに住んでいるすべての人が、好き好んでスラムに住んでいるわけじゃありません。小さい住まいなら払えるだけの余裕はあるんです。ただ、町にはそんな住居がないんですよ」
【Times of India, Dec. 18】
投稿日:2007-12-15 Sat
「タイソン」は先ごろプネのNGOManvyaを訪れ、エイズに感染した子供たちは彼と楽しい一日を過ごしました。しかし「タイソン」は今までの友達と違っていました。彼はけっして人を判断しないのです。それに彼は犬なのです。それもアニマルセラピー(Animal Therapy)のために特別に訓練された犬です。
アニマルセラピーとは、動物が持つ癒し効果を治療に取り入れようとするもので、インドではここ数年、精神科医や小児科医などの間で注目されてきました。
世界的に有名なシタール演奏の巨匠ラヴィ・シャンカル(Ravi Shankar)さんは、今週プネを訪れコンサートを開きましたが、彼もアニマルセラピーを受けていることで知られています。しかしまだインド国内では、盲導犬、介助犬、聴導犬といった”service animal”に対する認識・理解が少ないようです。ラヴィ・シャンカルさんも、犬がいっしょだということで、インド国内の航空会社やレストランで利用を断られたこともあると話しています。アメリカでは、普通の客が入れるところなら、service animalもいっしょに入れることが法律で保障されています。日本でも最近、理解が深まって、電車にも乗れるようになりました。
臨床精神科医のミナル・ロンカル・カヴィシュワル(Minal Lonkar Kavishwar)さんはインドにはじめてアニマルセラピーを取り入れた一人で、4年前から実践しています。カヴィシュワルさんは「人間と違って、動物は人がした行為や財政状況で、その人を判断することがありません。動物たちは、無条件に何でも受け入れるという愛情の大切な要素を満たしているのです。こうして人々に、心理的に良い影響を与えます」と話しています。
カヴィシュワルさんは以前、精神的に障害を持つ子供や、自閉症やガンや災害に遭った人たちに対するアニマルセラピーの効果を目の当たりにして、自分も始めてみようと思ったそうです。現在はプネ市内のRuby Hall Cancer Centreで、1歳のゴールデンリトルバー犬の「キアラ(Kiara」とともにガン患者に対するアニマルセラピーを始めました。このプロジェクト2週間前にスタートしたばかりとのことです。
「動物たちは人の感情が変わるのをすばやくキャッチすることができます。人がその変化に自分で気づく前にです。こうした持って生まれた鋭い直感と、特別な訓練をすることによって、患者の『ニーズ』に敏感に応えることができるようになります」
【Times of India, Dec. 15】
投稿日:2007-12-14 Fri

こんな鳥、インドにいる人なら一度は見たことがあるのではないでしょうか。インドでよく見かけるインコです。
プネではこのインコをはじめ、フクロウ、九官鳥、サイチョウなど見られます。

【ニシインドコサイチョウ】
またエキゾチックなものだと、水面に浮かぶハスの葉の上を走るレンカクという鳥や、ヤマセミなどもいます。

【レンカク】

【ヤマセミ】
しかし、数年前まではよく見られたこうした鳥たちも都市化にともなう環境の変化で数が少なくなっています。そして数が少なくなっているだけではなく、生態系が変化して、別の種が逆に多くなっているといいます。
今やプネの制空権を握るのは、都市化の申し子、カラス。カラスと同じように、ごみなどを集める習慣のあるトビやアフリカソウゲンワシ、それから、汚染した水でも生きていけるセイタカシギの増加も、町の汚染を示すバロメーターとなっています。

【トビ】

【アフリカソウゲンワシ】

【セイタカシギ】
プネの鳥類学者であるSatish Pandeさんはここ数年での鳥類の生態系の変化を目の当たりにしてきました。
「鳥類の保護やその環境について、人々の教育が必要です。しかし、人々の態度を変えるのは時間のかかることです」
【Times of India, Dec. 14】
http://www.nerdybirders.com/
投稿日:2007-12-13 Thu

Sunil BhosaleさんはBaramatiのJogawadi村で農業を営んでいます。年収4万ルピー(約12万円)の農家でしたが、先週土曜日、わずか一日で6000ルピーを稼ぎました。Bhosaleさんは最近10エーカーの農場を観光客に開放し、初日で4500ルピーの利益を上げたのでした。
最近、プネや他のマハラシュトラ州の村々では、アグリツーリズム(agritourism)に新たな収入の道を見つけ始めています。Baramatiでは、Agri Tourrism Development Corporation (ATDC)という団体が、2006年に作られ、アグリツーリズムの振興に力を注いでいます。
アグリツーリズムは日本では「グリーンツーリズム」とも呼ばれ、農業体験ツアーのようなものです。農作業に参加したり、ただゆったりしたり、採れたての野菜で風土料理を食べたり、牛車に乗ったり、田舎生活を楽しみます。中には、フォークソンガーやダンサーを呼ぶところもあります。そしてその土地でできた野菜などを買って帰っていくのです。
プネに近い人口3500人のTetegharにおいて、同じくアグリツーリズムで村おこしをしようと試みているGhanshyam Kelkarさんは「技術が発展すればするほど、人々は古い生活を体験したいと思うようになるのです」と語ります。
料金がお手ごろなのもアグリツーリズムの魅力だといいます。一晩で200〜500ルピーというリーズナブルな料金で、中上流層・知識層をターゲットにしているとのことです。実際にATDCのウェブサイトを見てみると、日帰りの農家体験ツアーが、朝食・昼食、夕方のティーサービスで、600ルピーとなっていました。
ATDCでは、アグリツーリズムの潜在的な市場を調べるために、プネとムンバイで調査を行い、その結果、都市部に住む43%(120万人)は農村部に親類がいないということでした。「この数字がわれわれのターゲットとなる顧客です」、そう語るのはATDCのマーケティング・ディレクターのPandurang Tawareさん。
Tawareさん自身も農家ですが、2005年に110エーカーの農場を使ってBaramatiで実験的にアグリツーリズムのプロジェクトを始めました。以後、Tawareさんの農場には2万人近い観光客が訪れました。この反応ぶりを見て、Tawareさんは、ATDCを立ち上げました。そしてプネや他のマハラシュトラ州の農家にトレーニング・プログラムをしてきました。一週間のトレーニング・プログラムで、参加費用は5000ルピー。今まで52人を育ててきました。
しかしATDCのトレーニングを受けられるのは農家をやっている人だけ。アグリツーリズムが儲かるビジネスだとしても、農家に今までの伝統的な農業から離れてほしくないからだといいます。
【Times of India, Dec. 13】
●ATDCウェブサイト
http://www.agritourism.in/




